パインファニチャー
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面河では十月も中旬くらいになると、もう朝晩はぐんと冷え込み、薪ストーブが大活躍します。この薪ストーブは、夫が演奏活動をしていたころ愛用していたアルトサックスを売って、やっと買ったアメリカ製のものです。私たちの住む木造校舎は隙間風がひどく、窓に目張りをしなければ雪が吹き込むほどです。その上、リビングとダイニングにしている教室は三十二畳もあり、一日のほとんどをストーブのあるこの部屋で過ごすので、光熱費と暖かさを考えると、薪ストーブ以外は考えられませんでした。それに、山暮らしイコール薪ストーブと思えるほど、一番の楽しみにしていたからです。十月から翌年五月までの八ヶ月間もストーブを焚くとなると、薪の量も半端ではありません。少しなら、家具作りで出る端材があるのですが、工房も薪ストーブを使っていますから、まるで足りません。隣町の人が、自分で伐り出すなら雑木をくれるというので、一度伐り出したことがあるのですが、小さな木でもどちらへ倒れるか予測がつかず、とても恐ろしい思いをしました。おまけに急斜面で、しかも下には他の人の杉林があり、道まで出すのは至難の業でした。前組地区の山持ちで、面河に来た時からお世話になっている石川さんに相談してみました。チップに出す木の中から、薪用に十トンほど分けてもらえることになりました。十トンあれば、二、三年は安心です。木は楢を中心に広葉樹を選びました。広葉樹は杉、松などの針葉樹に比べ割りやすく、火持ちもよく、煤も少ないので薪ストーブには最適です。持って帰った木は、チェーンソーで四十センチに切り揃え、まさかりで割っていきます。夫は薪割りはメディテーションだとか言って、喜々として割っています。私もやってみましたが、薪がパーンと音を立てて真っ二つに割れるのは、とても気持ちがよくて、すかっとした気分になるのです。そして、割った薪を軒先に倒れないように積み上げてゆきます。
三ヶ月ほど乾燥させると、やっと薪ストーブに使えます。この薪ストーブが、一番私たちを楽しませてくれる時がやってきました。それはクリスマス。まず、森に入り樅の木を伐ってきて、クリスマスツリーにすることから始まります。ツリーを立てたら、木の人形や赤いリボンで飾りつけをして出来上がり。イブの日は、必ずと言っていいほど雪が積もり、外は銀世界。外灯をつけると、降ってくる雪がぼわあっと浮かび上がり、とても幻想的です。まさに、ホワイトクリスマス。そして、室内をろうそくと薪ストーブの炎だけにすると、なぜか心が落ち着いてくるのです。こうして、これから訪れる本格的な寒さを少しずつ意識しながら、冬本番を迎えることになります。